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アマゾンの秘密

「アマゾンの秘密」という、「いかにも」といったタイトルの本には以前からちょっと気になっていた。というのも私自身IT系企業でWebの仕事をしていて、あれほどのレスポンスでSEOは完璧、しかもお客をcookieですばやく判断し、なおかつ各商品のレイアウトは造詣が深い。
「いったい誰がこんなサイト考えたのか?」という素朴な疑問を常に持っていたからである。Amazon.comのベゾスCEOの起業に関しては、様々な本に記されている部分もあるが、やはりシステム的な興味は尽きない。


以下気になった部分だけピックアップ
・AmazonのCRM
サイトトラッキングが強烈に強く、なおかつそれに連動したcookieによるユーザ判断が秀逸で、顧客のサイト内の動きが手に取る様に分かっていると思う。だが、ここでの話題であるCRMでは、30代男性が…といったものではなく、この本を買う人の動きは…と商品オリエンテッドになっている。

・究極の顧客志向の会社
世界で一番、顧客中心の企業を標榜する。それがまさにKFSなわけです。特にこうしたストーリーの場合には、だいたいカスタマサービスが秀逸なんですが、アマゾンではマニュアルレスつまり、担当者の実力次第という世界と書いてある。

実はその裏には「社員を一人の大人として扱う」という非常にgentleな扱いから来る部分があるのでは?と思っています。クラーク博士(at北海道大学)は校則について一言「Be Gentle (紳士たれ) 」と言ったと札幌時計台に書いてありました。CSの前にESです。大人扱いすれば合理的な大人の判断が出来る大人の行動となる、という台詞はいいフレーズです。(どこかで使わせて頂きます)

・カスタマレビュー
Amazonの最大の特徴は、顧客参加つまりレビューである。本を読むと、その感想を簡単にでも情報共有したくなる。今ならブログなんでしょうが、最初からAmazonでは商品レビューが備えてあり、それが顧客購買の動機付けになっている。
今で言えば顧客参加/永遠のベータといった、Web2.0の要素満載だが、AmazonはまさにWeb2.0な企業なのである。

・システム的な内容
どうも最近Linuxにしたらしい。それまでunixだったと言うが、Solarisとも思えないので、何だったのか?(まぁどうでもいいが…)
「コンテンツビルド」という言葉が頻出するが、どういう仕組みでコンテンツがbuildされていくのか?特殊マクロで書かれていると言っているので、恐らく私が勝手に想像すると…

画面デザインは基本的にテンプレートに部品が張ってあるイメージだろう。ある意味でかなりObjectiveな設計。それで全体がCMSになっていて、商品情報や写真データといったカタログDBと、レビューデータや解説等のコンテンツDBがMySQLのようなlightなクラスタ化されたRDBに格納されている。
Webサーバ(莫大な台数)はひたすらCMSにより生成され、マクロが稼働した結果のhtmlファイルを吐き出す…

* * *
それにしても、この本は断片的な情報しか記されておらず、核となる部分がぼやけたイメージである。それほど詳しく書くと問題があるのであろう。

私が興味を持った領域はシステム的な部分がメインなのだが、この本自体は、秘密のベールを持った企業が、日本で急速にビジネスを立ち上げる際の様々な苦労といった部分が読ませどころなのかと思う。

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