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企業創造力 (2)


前回に続いて企業の創造力 つまりイノベーションがどうやって発生しているのかを研究し、そこからイノベーション発生ルールをまとめた本である「企業創造力」について書いてみたい。

イノベーティブな企業と言われる所には、ある共通の活動が見られるらしい。それは「非公式な活動」というもので、企業戦略や様々な計画に基づいた組織的な活動とは全く別に、個人(もしくは少数)の完全に自主的な活動である。本書ではこの章の冒頭で以下の様に記してある。

予期せぬクリエイティブな活動は、会社から正式なプロジェクトとして認められる前の「非公式の活動」からスタートする。
<中略>
そのような活動を許すゆとりが企業になければ、一貫してクリエイティブであるゆとりも失われる。

この中の話でHP(ヒューレット・パッカード)のインクジェットプリンタ開発の経緯が記載されている。その中で私が企業のゆとりを会社側が社員に伝える好例として「HPの10%ルール」があると思う。


非公式な活動の重要性に気付いた企業の中には、特定の社員に対し、勤務時間を一定の割合で非公式プロジェクトに割り当てる事を推奨する方針を打ち出したところもある。HPでは10%、3Mや東芝では15%である。

そう、私がやっと分かった事がこの事である。
クリエイティビティの高い企業となるためには、非公式プロジェクトの数が公式のそれを上回るぐらいが丁度いいと言われているが、その非公式プロジェクトを会社の業務とするためには、こうした10%ルールとか、15%ルールと呼ばれる会社の「公式な」活動としてしまうのである。

非公式なのだから明瞭に「○○のために」とならないから、パーセンテージをルール化したわけだ。Googleが20%としているのは、それらよりもクリエイティビティの高い企業を目指すからだろう。

本質的な真似のしにくいものとして、こうした一定比率の活動を醸造する企業環境である。%ルールよりもそうした企業環境こそが本質的に作成すべきものかも知れない。

本書ではそのあたりを、非公式な活動を認め、それが重要である事を企業として認識し、活動内容をオープンにし、より多くの非公式プロジェクトを抱え、それらをスパイラルの様に進展させていくとある。

企業の根本戦略という事もあり、本当にゆとりがない企業には出来ない真似だろうという気もしたが、やり方が分かれば進めようがあるという方や企業には、この本は必帯かも知れない。



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アット・ニフティストア

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