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成功体験の亡霊


最近のNGN報道を見ていると、他山の石とか対岸の火事ではなく、自らの事としてみるべき事例がある。

自己の成功体験が忘れられず、その成功体験自体は(その多くが)自己満足であるため、自己の存在意義自体が危うくなっているという例である。

過去の成功体験が大きいほど、企業は成功を生み出した考え方や価値観から抜け出しにくくなる。価値観と時代が合致しているうちはよい。しかし時代は移り変わるものだ。企業が時代遅れの価値観を貫き通せば、企業は迷走し始める。
ところが、成功体験に基づく古い価値観で育った経営陣は、時代と価値観のズレに気付かない。古い価値観の影響を受けていない若い世代が変革すべきと進言しても、ことの重要さを理解できない。つまり企業は自分自身を古い価値観でがんじがらめに縛って、変革のチャンスを自ら捨ててしまうのだ。
第1回 NTTを縛る“電話的価値観”

成功体験は企業にとって非常に大切である。企業を生かすも殺すも、この成功体験の共有方法や使い方である、と思っている。

私は「その時代にどう考えて行動したか」という行動原理や行動様式みたいなものは成功体験として保持すべきだろう。いや、絶対に語り継ぐべきだ。

私が考える、やるべきでない事は「その時代に、こうした」という事実だけを成功体験として語り継いだりする事だと思っている。企業の成功事例を本にするケースがあると思うが、大抵の企業はそのテの本が出ると没落する。

原因は「その時代に、こうした」という事実だけを成功体験として語り継ぐケースになってしまうからだ、と私は思っている。

同じような事が「日本」自体に起きているという記事をNBonlineで見かけた。
Sn330168
海外からの観光客を呼び込むキャンペーンを推進したり、政府自身も
(福田首相自ら)海外からの投資を増やす意向をダボス会議で表明している。

その海外からの投資に対して、政府による規制をはずせば、より(外資からの投資もしやすくなり)投資全体も活発となり、株価も向上したのではないか?というNBonlineの記事である。

日経ビジネスは経済産業研究所などの調査結果を基に、政府の規制度合いが強い分野と自由度の高い分野から5業種ずつ抽出し、それぞれ「規制5業種」「自由5業種」とした。
<中略>
自由5業種の株価指数が2008年1月には220と、10年間で2倍以上に高まったのに対し、規制5業種は77。株価が上がるどころか、逆に2割以上も下落している。政府規制の強い業種は株価が抑えられやすいことが分かる。
3万5000円への道 平均株価の急騰を阻む官の規制

そして株価向上のキーとなる外国人投資比率を見ると、投資比率の高い業種は総じて株価が高くなっているという事だ。

以前から日本の鎖国状況について、このブログで書いてきたのだが、ここでも鎖国政策が自らの首を絞めているのではないか?官製不況を巻き起こしているのではないか?という疑念を起こさせている。

それの根っこにある(原因となる)考え方は、先のNTTときっと同じだ。

それの根っこにある事(原因となる考え方)は、先のNTTにあった成功体験の様に、高度成長期の日本の成功体験がそうさせていて、それが離れないのではないか?
新しい成功モデルを描けていないどころではない、世の中の動き自体が認識されていないのではないか?

記事には以下の様なコメントが記載されていた。

千葉商科大学学長の島田晴雄によると「日本は高度成長期があったから、歴史的に外国からの投資に頼らなくてよかった経緯がある」という。だが、人口減少が始まった今の日本が再活性化するには海外からの投資が不可欠。それなのに、日本の対内投資はGDP(国内総生産)比で2.5%。他の先進国の10~40%に比べて極端に低い。もともと差が大きいうえ、注目度も一段と下がっているのが今の日本の状況だ。
3万5000円への道 平均株価の急騰を阻む官の規制

もういい加減「時代の風」について議論して、根本的なビジョンを構築しないと忘れられた10年どころではなく、永遠の沈下傾向に悩む事になるのではないか?

今の時代が読めない官僚が退官して、世代が変わるまで待たないといけないのか?私はとてもじゃないが I can't wait! なんですが‥



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アット・ニフティストア

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