音楽媒体の変遷は意外と早いかも
私が学生の頃だからもう20年以上前だが、当然ながら音楽の伝播媒体としては、FM放送とレコードでした。ソニーのWalkmanは既にあったので、どこでも音楽を楽しむという部分は今と変わりません。 ある時90年代末に「CD」というデジタル媒体が出ると言う話が出てから、それこそあっと言う間にCDがメインとなりました。 そういう意味では、ライブ以外の音楽の伝播媒体の切り替えは、想像以上に早いという事が言えると思います。
その意味でちょっと面白いインタビューが掲載されていたので引用方々今後のメインストリームについて考えてみたいと思います。
――アメリカで生活されていて、音楽配信が伸びてきたと肌で実感されることはありますか。
いちばんシンボリックなことは、タワーレコードでしょう。僕はネットが出てきたころから「タワーレコードはなくなる」って言ってきたんですが、やっぱりなくなりましたよね。予想よりも遅かったですけど(笑)。あのブロードウェーのタワー(レコード)がなくなったというのは、ニューヨークに住んでいるとやっぱりインパクト大きいですね。
【坂本龍一インタビュー】CDは意外と早くなくなっちゃうかもしれませんよ
CD媒体自体の販売はもうiTunesを筆頭としたネット配信(販売)により、コモデティ化を一気に超えてしまったという事だろう。とにかく欲しいもの(本質)が「皿」ではなかったということが明瞭となったという事だろう。
だが今でも多少特殊な形でレコード店が生き残っている形態と同じ形でCDショップが生き残っているらしい。
ブロードウェーのタワーのちょうど向かい側に、「Other Music」っていう昔からオルタナティブな音楽ばっかり扱っている店があって、ここは変わらず残っているんです。たぶんお客もCDの数も減ってないんじゃないかな。
ここの店員さんは、日本だと渋谷とか新宿のタワレコの店員さんと話すような感覚に似ていて、ネットではなかなか見つけられないようなユニークな情報を持ってるんです。ネットだとかなり苦労しないとたどり着けないような面白い音楽が一堂に会している、こういうユニークな店は残りますよね。
【坂本龍一インタビュー】CDは意外と早くなくなっちゃうかもしれませんよ
こうして、音楽の「皿」以外のテイストを提供できないところは落ちていくというところにまで進展している。
今後の日本を見据えた時にどういったことが起きるのだろうか?
相変わらず、テレビ番組の個人のコピー権にまで著作権と称してヒステリックに対応している。コピーワンスなんてナンセンスとしか思えない。
もちろん、フリーライドは許せないが、そもそも視聴者を性善説に立ってビジネスがきちんと廻る仕組みの議論をして欲しい。
もう1つ著作権に絡むが、視聴媒体としては、日本ではネット利用とした場合のメジャー媒体がない。携帯の着うた系でお茶を濁されても困るが、やはりiPhone (iTunes + iPod Touch) 系は(ブランド的にも)非常に有利だろうが、パソコン普及率などを考えると、単独で利用可能な視聴媒体ニーズは高く、この部分でのシェアが覆るだけのポテンシャルがこの市場にはあるような気がしてならない。
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