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ネガティブのないクチコミなんて


ネット上の様々なコンテンツには当然ながら何か企業や製品に関して書いてあるものがあります。具体的にはAmazon.comへ行って本を買う際に書評を見る場合とか、ネット上で検索するとブログなどに書かれている事を見るといった事が挙げられると思います。

ネット上のマーケティングでブロガーに書いてもらう事が、企業にとってのプロモーションで最大効果と言われているのは、企業側がいくらCMや広告を打っても、(クリエイティブによると言われているが)世の中の人はそれを「広告である」と意識してバリアを張って、言っている事を信じないが、一般の人が書いた内容などだとそのバリアがなくて素直に見て(場合によってはすぐに)信じてしまう事を利用するからです。都市伝説っぽい話がすぐに広まるのと同じですね。

さて、釈迦に説法である前置きは置いておき、そのクチコミは怖いのではないだろうか?という企業の人向けに、徳力氏が「炎上」と「ネガティブ」について記している。

100%の人が100%ポジティブ(肯定的)にとらえる製品やサービスというのは、あり得ない。これは言い過ぎではないと思います。
<中略>
だからといってネガティブ情報をなかったことにして無視してしまうのは大きな問題があります。「クレームは宝の山」という言葉がありますが、利用者からのネガティブなコメントや反応というのは、クレームとして企業にわざわざ言うほどのエネルギーは使っていないものの、クレームと同じように利用者の本音が出ていると考えるべきでしょう。
「ネガティブ情報」はマーケティングの敵か味方か
私は、ユーザは(企業側からすれば意外と)"ネガティブな情報"「も」求めているのではないかと思っています。かなり「スレた」ユーザだとは思いますが、世の中はいいと思う人と、そうでない人がいる事は分かっていて、むしろネガティブな情報は、自分の気が付かなかった事を教えてくれる場合が多いのです。

企業にとってもそのはずですね。「苦情は宝(イノベーション)の山」では、苦情こそがイノベーションのタネと、「紹介「サービスが伝説になる時 ベッツィ・サンダース」」では「苦情を言う客の率は4%、96%は黙って去る」という話を書きました。

しかし、企業にとってはそうしたネット上に書かれている内容が、時には企業の最大リスクとなる可能性もあるわけです。そういう意味で、企業リスクヘッジという面でのネットとの付き合い方、もしくはその専門家/専門企業の登場が必要だろうと思っています。

では、企業の恐れる「合理的理由のないネット上のネガティブ情報」はどうするのか?

実はよく知られた方法として「悪貨を良貨が駆逐する作戦」があります。

やっぱり「すばらしい内容の英字サイトを構築」かな。ついでにサーチ結果を最適化してくれるSEOをどこかの会社にアウトソースする、と。そして、新しい良い記事、良い評判の方が、過去の悪い評判よりサーチ結果で上に来るようにするわけです。短期的効果はないですが。

まぁ、これは別に私が考え出したわけではなく、結構前から言われてること。
インターネット上の悪評の消し方

より良いポジティブな意見がより目立つ様にする作戦が、古典的ではありますが結果として良い結果となるわけです。それから意外と大事ですが、「インターネット上の情報は決して消えない」という前提が理解されていなくて落とし穴となる場合もある様です。どんな手段を講じてもネット上に書かれた事は消すことは出来ません。

では企業側としては具体的にどうするのか?(先にも書いた様に)企業側がポジティブ情報を流しても「それは広告でしょ?」と広告バリアの餌食となるだけで意味はないでしょう。

1案としてウェブ上に「顧客対話チャネル」を作成しておく、という事が大事だろうなぁと思っています。いい事も悪い事も書いていて、時には毅然として会社の姿勢を言う時もあれば、顧客の指摘は最もだと反省したり、人間味ある対話の出来る「チャネル=メディア」を作っておく必要があると思います。(このあたりは以前に「事実について毅然と書く姿勢」「ユーザを怖がらない」というタイトルで書きました)

出来れば「ネガティブだけど良く読むとポジティブ」という記事が集まる空気が出来たコミュニティだといいですね。
先の悪評はきっと、そのコミュニティの外でやっているだろうから、その悪貨を自分の耕した資産で打ち消すのがいいという結論です。

Some large marketers may blog or respond anonymously. Ms. DiGennaro said appropriate responses were not one size fits all and must be tailored to the particular case. If something merits being addressed, she said, it can better be done in the name of the company rather than hiding behind anonymous postings.

ブログか匿名サイトを作る事で対応する大企業のマーケターもいるかもしれません。 ディジェンナロさんは何か書く価値があるなら匿名でやるよりも、むしろ会社の名にかけてそれができるほうがよいと言いました。

On the technical front, a search engine optimization expert can tweak a site so that it moves a positive posting higher in an Internet search, tending to bury the negative one. Shailen Lodhia, vice president for sales at Submit Express, an optimization firm in Burbank, Calif., estimated results could take three months to a year, and monthly retainers could exceed $3,000.

技術的な面では、サーチエンジン最適化(SEO)の専門家がサイトを最適化することができるので、インターネット検索でポジティブな意見をネガティブなそれより上位に動かることが出来ます。Shailen Lodhia(カリフォルニアのSEO会社の副社長)は、結果が3カ月から1年かかるかもしれないと見積もっていました。そして毎月の費用は3,000ドル(30万円)を超えるかもしれません。
Dealing With the Damage From Online Critics

企業側は、最悪の場合でSEOに頼る事になったとして、少なくとも月額30万円(年額400万弱)の予算という「勘所」ですね。でも、SEOなんかよりもコミュニティを醸成した方が企業としてはよっぽど安くつく気がします。



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