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日本から「チャンビー」が生まれないのは萎縮感覚があるせいでは?


なぜ日本から「チャンビー」が生まれないのか」という、クロサカ タツヤ氏のコラムを読んで、ちょっと"iPod vs. Walkman"議論の延長のようなステレオタイプに見えたので、TB向けにエントリを書いてみる。

肝心の「チャンビー」についてだが、会社で部下が「チャンビー」を買って喜んでいた。ちょっとオジサン世代化している私は、それがどれくらい面白いのかあまり理解出来なかったのだが、それでも面白いと思う人は1割ぐらいいるんだろうとは思った。

通常、「1割の人向き」では市場に出しても割が合わないと考えるだろうが、これは単なるドメスティックな感覚。「世界中の1割の人向き」と考えると、ひょっとして‥という規模感になる(気がする)。

何で「世界中の1割の人向き」と言うかと言うと、こういう手合いのものを好きになる層は、何となく世界中に一定の比率でいる気がするから。米国内のみで販売されているものを、わざわざ日本で買おうという人がいるくらいだから、という「何となく感覚」で言っている。

まぁいずれにしても「肌感覚で市場規模を詠む」という部分が、経営者層には必要な部分もあると思う。意外なヒット商品というものの生まれる背景には、そういう部分が多いと思う。
「ベンチャーでもないのに、よくこんなもののGOサインを経営者が出したなぁ」というアレである。

 両者に共通しているのは、誰でも考えつくし、技術的にも難しくないということだ。だからこそ、ちょっとしたアイディアやヒネリを加えれば、それこそ子供にも使えるような安価さで、多くの人が楽しむことができる。そうしたおもちゃがこれまでは日本から続々現れていたはずなのだが、一向に登場しないばかりか、海外から続々出てくるということは、ひょっとすると日本はおもちゃさえも作れない国になっているのではないか。
<中略>
技術があるのに作れないというのは、むしろ病巣の深さを示しているとも言える。

 課題の1つは、枯れた技術たちを最終的に1つのモノとしてまとめる、インテグレーション(統合)技術の不足にあるように思う。あるいはそれは単に技術というよりは、統合することで何を生み出したいかという目的意識、あるいはどう統合すれば楽しくなるかというアイディアのことなのかもしれない。要素は揃っているのに最終的にモノ化できない、というのは、つまりそういうことだろう。
おもちゃに見る創造力の喪失

ここでは個別の技術的に問題はなくとも、インテグレーション技術に問題あり、と断じているが、私は技術的な難易度やインテグレーション技術に本質的な問題はないと思っている。

冒頭にも書いているが、以下にその理由を記してみる。

果たして、この「チャンビー」の機能を企画・設計出来るとして、その面白さと市場に打って出るだけの投資にGOを出せる経営者及び投資家がいるのだろうか?

もしGOを出せる経営者及び投資家がいるとすれば、以下の要素が必要だと思う。
(これは私見での因数分解)
・「なんとなく肌感覚」でその面白さが理解出来る
・その面白さにお金を出す人は「世界中で1割」かも?なんて感じる
・技術面/営業面よりもセンスとして本質を捉える

経営者批判をするつもりはない。チャンビーみたいなガジェットを面白いと思う20代社員がいるとする。御社が「真っ当な」企画書を必要とする環境であるとして、そこでチャンビーの「真っ当な」企画書を書くとする。果たして御社において製品化・市場化する可能性があると(その社員は)思うだろうか?

「チャンビーみたいなガジェットを面白いと思う20代社員」がいるという前提も色々とあると思う。その社員が何とか企画書を起こすという部分もムリがあるかも知れない。でもその「20代社員」がガッツを持って経営者にアタックするだけの価値とか可能性を経営者は(普段から)見せているだろうか?

きっと「出しても無駄だよ」とか「世界的で曖昧な市場規模を言っても無理だよ」という事が先立ってしまっているのではないか?だから「誰でも思いつく」事を思いつかないから、「誰でも作れるのに、誰も作らない」のだ。

少々どころかかなり強引な持って行きかただが、世の中がなんとなく萎縮の時代を迎えている今、「誰でも思いつく」事が表出しない萎縮時代が来ている事が本質的にヤバイ事だと思う。

ひょっとしたら私だけ萎縮感を持っていたら、これも単なる言いがかりなんだが。



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