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Googleの新ブラウザ「Chrome」に見る、今後のネットトレンド


先日発表されたGoogleの新ブラウザ「Chrome」は多方面の話題を呼んでいる。特にテクノロジー系ブログを集めている「TechMeme」というニュースサイトがあるのだが、ほぼ全面がこの話題だった。

恐らく他にも様々なニュースや解説があるものと思うが、端的でいい感じでまとめている記事があったので、引用しながらGoogleの狙いでもあり、今後の重要なトレンドについて考えてみたい。

Nick Carr, author of "The Big Switch," sees Chrome as an integral component of a "cloud-computing" future. "To Google, the browser has become a weak link in the cloud system -- the needle's eye through which the outputs of the company's massive data centers usually have to pass to reach the user -- and as a result the browser has to be rethought, revamped, retooled, modernized," he writes.
【意訳】Nick Carr氏(「The Big Switch」の作者)は「クラウドコンピューティングに不可欠のコンポーネント機能であるとChromeをみなしています。 彼は「Googleにとって、ブラウザがクラウドシステムの弱いリンクー会社の大規模なデータセンターの出力がユーザに届くような針の穴でー結果としてブラウザは再考され改造され再編成され近代化されていなければなりません。」と書いています。
Google's Chrome Shines in Blogosphere(【意訳】Googleの「Chrome」に対するブログ界の反応)

Nick Carr氏のスタンスで特徴的なのは「ブラウザはクラウドコンピューティングで提供されるサービスやエクスペリエンスの入出力という位置づけ」が明快な点でしょう。つまり、ブラウザ自身での差別化は(今後)意味をなさず、そういう意味では(いっその事)Googleが「ブラウザのコモデティ化」を図る戦略展開はまさに想定内な事象なわけです。

Om Malik, meanwhile, believes it's an important move to create a seamless desktop-to-mobile browser, something the existing players have yet to create.
【意訳】一方、Om Malikは、既存のプレーヤーがまだ作成していない、デスクトップからモバイルへのシームレスなブラウザを創造するためには重要な変化であると信じています。
Google's Chrome Shines in Blogosphere(【意訳】Googleの「Chrome」に対するブログ界の反応)

OmMalik氏の指摘はGoogle Androidを意識していて、アップルがiPhoneでSafariを活用した様に、あらゆる機器に搭載されるブラウザとしての位置づけを求めているという事でしょう。Microsoftも携帯ではWindows Mobile搭載のIEがある事からも、大事な事です。

John Furrier contends the search war is turning into an operating-system war, with the browser as an important move to maintain Google's "hooks" onto the desktop.
【意訳】John Furrierは、検索競争が、ブラウザはグーグルがデスクトップに居続けるために重要な変化であるとして、オペレーティングシステム競争に変わっていると主張しています。
Google's Chrome Shines in Blogosphere(【意訳】Googleの「Chrome」に対するブログ界の反応)

ここでは「検索」に連動した広告をビジネスモデルとするGoogleとしては、ブラウザを制するものはビジネスを制すとばかりに押さえにかかったという意図だと思います。

このあたりをまとめると現時点のトレンドを押さえまくったGoogleが、自分たちの戦略の完全遂行を着実に進めているとしか言いようがありません。ちょっとまとめると…

・クラウドコンピューティング トレンド
ビジネスソフトでさえ例外でなく、全てのアプリケーションはネットを通して提供される。だからブラウザもそうした時代に合致した再設計を必要としている。ある意味でリッチなIEはもういらない、と言っているのかも知れない。

・モバイル
特に米国は携帯電話でもPC環境を実現する事が大事と考えている。iPhoneがその最たるものだが、BlackBerryもかなりPCライクである。そういう観点で言えば、あらゆる環境で使えるブラウザのニーズが高いのは自明である。広告が共通フォーマットで表示可能というのも魅力かも知れない。
(そういう意味でアップルがSafariを提供しているのは、先見の明のある戦略展開である)

・広告は今後もブラウザに依存しない

As Ad Age wrote last week, this latest Internet Explorer has the ad world in a tizzy over an option to surf "in private." Surfing in this mode is not the default setting but should many consumers choose it so, it could block advertisers from collecting the browsing data they use to help target ads and glean data about what ads were shown when.
【意訳】AdAgeが先週書いたように、この最新のインターネット・エクスプローラーは「内緒で」サーフィンするオプション上で動く広告を持っています。 このモードでサーフィンするのが、既定の設定ではありませんが、多くの消費者がそれを選ぶなら、それは広告主がターゲット広告に使用するブラウジングデータを集めるのを妨げて、(マイクロソフトが)どんな広告がいつであるのが示されたかに関するデータを収集するかもしれません。
Google's Chrome Shines in Blogosphere(【意訳】Googleの「Chrome」に対するブログ界の反応)

Googleの主軸ビジネスであるコンテンツマッチ広告の次世代とされるターゲット広告では、ブラウザに依存する部分が出るかも知れない。そのためには自分のコントロール可能なブラウザは必須である。

こうやって考え見ると、Googleの考えている未来予測の一端が見えてきて、それに対して恐ろしいまで確実に戦略を展開している、という風に見える。(としか見えない)




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