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米国の「CTO」


BusinessWeekに掲載されていた記事「The Short List for U.S. Chief Technology Officer」がとても興味深かった。

大統領候補であるオバマ氏は、大統領に当選した暁には、米国初となる技術的閣僚、つまり"CTO"を置き、1世紀前の経済的に重要なエンジンであった鉄道を敷設した様に、ブロードバンド基盤を整備していくという話である。

そこで候補として挙げられている名前も、Vint Cerf氏(インターネットの父)Steve Ballmer氏(マイクロソフトCEO)などの米国を代表する、CTO候補の面々である。

米国がブロードバンド普及率という意味では、非常に低位にいる事は少々意外に思われるが、あれだけの広い国土なので、光ケーブルの敷設は相当難しいという事になる。また、それ以上に大事なのは、このCTO自らが政府のベンチャーキャピタル資金である500億ドル(5兆円)のファンドを使って環境も意識した技術開発企業を育成していくらしい。

一方で既にインターネットは米国のあらゆる場面で、産業の基盤となっており、その意味ではその拡大が国力向上という事になる。さらに、政府自らCTOという目利きを置き、権限と予算を持たせるというのは、かなりのやる気である。

「大統領予備選に見る、米国最大の宣伝広告作戦」にも書いたが、オバマ氏に限らずインターネットも重要なメディアと認識して戦略に組み込んでいる。つまり、インターネットを利用する「仕方」を熟知しているのである。


さらに、THE HILLという米国連邦議会関連ニュースサイトによると、下院議員がそれまでは(2000年から)BlackBerryだけ利用可能だった。しかし、9.11以降はテロ攻撃に対する情報伝達手段として、全議員にBlackBerryを配布した。そのためのメールシステムなどの基盤も整備したという事である。
その下院ではiPhoneも利用可能とする様なのである。当然、BlackBerry用のインフラに手を入れないといけないのだろう。

それにしても成長戦略や機器管理上の基盤整備など、学ぶべき点はとても多い。振り返って日本にこれらを生かせないものか…

先のブロードバンド普及率という話だが、日本の場合は普及率が世界一だが、具体的な利用や活用みたいな基盤としての成長戦略になると、とたんに策がない/見えない。「リーダに求められるグローバル化の視点」にも書いたのだが、今欲しいのは基盤整備をした上での成長戦略なのである。

現在抱えている社会の課題はとんでもなく難しいだろうし、財源ひとつ取っても簡単に解決出来るわけではない。そうなると、中長期視点で課題を解決しないとならないわけだが、そうした短期的な観点でない、成長戦略が政治からは伝わってこないのである。

政権交代を謳っている政党もあるのだが、交代した暁の成長戦略をぜひ示して欲しい。そうすれば若い人達にも希望は伝わるはずだ。年金ばかりでは若い人は、この国に希望を見いだせそうにない。



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アット・ニフティストア

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