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勝者がルールブレーカーになるとき


私の勤めている会社もそうだが、インターネット上でビジネス展開している会社は、そのサービス利用状況として「会員数」という言葉を使う。

電話で言えば回線数だろうし、携帯電話でも契約数だろう。つまり、物理的に勘定可能なものは、その数を競うことになる。

これがインターネットのサービスでも、会員数という表現が使われる。利用者数だったり、月間利用者数の方が、実態を指し示すのに正しいだろうに…

さて、それはともかく、そうした「会員数」というものが無意味となる、オープン化がインターネットの世界で展開しようとしている。以前から一部のサイトとサービスに使われている「OpenID」である。

ところでOpenIDと言われてもサッパリという方もいるので、簡単に解説すると、あるサービスの「会員」として登録すると、会員の証としてIDが割り当てられ、登録したサイト(サービス)へログインする事が出来る。ところが別のサイト(サービス)では、そのIDは使えないのだが、OpenIDであればそれをサポートしているサイト(サービス)は全部使えるのである。

ユーザにしてみると、1つのIDとパスワードで、沢山のサイト(サービス)を使えるので、管理が面倒でなくなる。事業者側から見ると、この方法では「登録会員数」というよりも「利用者数」の方が正しい表現方法となる。

このOpenIDを、米国いや世界最大のSNSサービスである、Facebookがサポートすると表明した。つまり、登録者数を競っていたルールの上では完全勝者が自らルールブレークするパターンである。

情報源:With Facebook, Has OpenID Moved Closer to Being the De Facto Login Standard?

米国で競っている主役達は、Google Yahoo! Microsoft(MSN/Live) MySpace AOL といった面々で、中でもFacebookはダントツで伸びている、主役中の主役である。

でも考えてみたら、何でルールが変わったのだろう、変えたのだろうか?

Facebookの考え方は分からないので、勝手に想像する部分もあると思うが、単純に言うと「ユーザが進化した」という事ではないかと思っている。その進化とは……

ユーザは広告に慣れすぎて、例えば「デモグラフィック」を元にした広告ではもう効果がなくなったという事である。

例えば40代男性向けの広告というのでは、全然効果がなくて、それよりも「自動車好き」とか「スポーツカー関連の掲示板をよく見てる」という情報を元に、新型スポーツカーの広告を出した方が、はるかに効果が高いという事だろう。

それには、ユーザがサイトを利用して貰えればよくて、登録してもらう必要はない。逆にユーザ登録にこだわりすぎていると、利用者数が増えず、結果としてオープンにするしかなくなる。

そのためには、日本の利用者や特にネット媒体を対象としている記者は、「利用者数」は情報として採用しても、いつまでも「登録者数」にこだわっていてはダメなのだろう。



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アット・ニフティストア

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