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FREEMIUM HACKS! − フリーはビジネスのホワイトスペースを拡大する


Freemium Event by Lifehacker
ブログは書き続けるものである。このブログを通じて、イベントにお誘い頂いた。嬉しくて、色々と仕事の方もあるのだが、全てを振り切って参加した。(ちょっと大袈裟か…)

さて、今回の話題は「フリー」。ネットにおいてGoogleの各種サービスやYahoo!メールといったフリー、つまり無料のサービスは多い。

一体どうやって儲けているのだろうか?デフレスパイラル経済の中で、敗者の経営戦略なのではないだろうか?そうした疑問は沢山あるだろう。

一方で、そうした無料のネットサービスは「広告貼ってあるからその広告掲載で成り立っている」なんてそんな事を本当に信じてる人がいるのだろうかと思うが、実は割と多くの人がそうだと信じている。

そうした環境の中で「フリー」という本の出版を契機に、フリーミアムについて考えるセッションだった。そうしたセッションの中で得た気づきを書いてみたい。

フリーサービスは最も質の良いもの、フリーミアムは名誉

ネットの経済は、リアル経済とは多くの点でモデルの違いがあり、安かろう悪かろうという論理は通用しない。値段(安かろう)はさておき、品質(悪かろう)は、市場から淘汰されていく。

値段は利用するユーザの数(母数)に影響し、質はそのサービスの全てを決める。高くてもいいものは利用されるし、無料でダメなものは誰にも使われない。

一方で無料のサービスがあるにも関わらず、有料オプションにお金を払う人もいる。その心理は「名誉」である。つまり、サービスに賛同して・気に入ってくれて・応援したいと思って、有償版のお金を払うというものである。

これは非常に端的に整理したメッセージだと思った。私自身も(非常に出しにくい環境ではあるのだが)時の勢いで、無料版のサービスを開始した事がある。他社のサービスに負けない品質だと自負していたが、質は他社と拮抗していた事もあり、そう簡単に勝たせては貰えなかった。

無料は戦略展開の「場所」を変える

もう1つの新たな気づきは、無料の場合は、place つまり場所もフリーとなる。雑誌の場合には、無料にすると置き場所が書店というエリアから解放される。

ウェブの場合は場・メディアなので、これを活用して、展開場所を変えるビジネス展開の場・メディアとなる。

それは例えば「広告費を使って人を集める」という事と、「無料で人を集める」(広告費をサービス費に充填する)が同義となってくるものを、限界費用が無限に小さく出来るネットを使うという事である。

もっと具体的に実例で言うと……

マイナス109円の宿泊プランが話題だ。マイナスというのもちょっと分かりにくいが、宿泊料をタダにする上に、109円返金するというのである。

「マイナス109円」のプランは常時30件近く用意している。そして、これらのプランは、旅館の稼働率の低い平日などに設定されている。利益を生まない空室を利用して、PRしようというわけだ。西村さんによると、人気のある旅館の場合、倍率は200~300倍で抽選となる。また、何千ものアクセスが個別ページに集中するのは、旅館側にとってメリットでもある。抽選に外れても、その旅館に宿泊を希望するケースも出てくるからだ。

タダで泊まれて109円返金 「会員制」商法が人気

不況で宿泊業界が大打撃を受けている。「お金を払ってでも人を集めて、自信のあるサービスを体感してもらい、クチコミを出してもらいたい。」と、そう思う旅館経営者をフリーの引力圏に引き込んでいる。

先にも書いた様に「質が高くなければ・質に自信がなければ」単なる間違った戦略である。だが、こうしたある意味でインパクトのある広告効果に、お金を払った事になる。

若年層のマーケティング効果を狙った、若年層専用の無料携帯電話を提供した例も(海外には)ある。

いずれにしても、こうしたフリーの引力圏は、あらゆるビジネスモデルに破壊的に効果を発揮していく、危険ではあるものの、既存ビジネスのホワイトスペースを開発するための有効手段ではないか?という気がしている。

いずれにしても、小林(こばへん)氏が監修している「フリー」を読んで、このあたりは考察してみたい。



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