Menlo Parkの栄枯盛衰 - 時代が変わって‥変わらない‥


Facebookから公式発表―メンローパークの旧SUN本社を購入、人材大量募集中
ウェブの世界で飛ぶ鳥を落とす勢いのFacebookが、SUN Microsystemsの本社があったメンロパークのキャンパスを丸ごとお買い上げした模様。

インターネット=SUN Microsystemsという時代をずっと見てきた自分としては、非常に複雑な感じを受ける。

さらに感慨深い事として、私が初めて出張で米国に行ったのが、JavaOneというJavaのデベロッパ向けイベントだったのだが、日本法人のお計らいで、SUN社の本社キャンパスを訪問出来た。その本社キャンパスとは、今回のFacebookが買ったメンロパークのキャンパスである。

初めて米国の、しかも最先端の企業へ入ることが出来て、「ここが世界の中心かぁ」などと、感慨深く、とにかく興奮しっぱなしだった事を思い出す。

それから10年ぐらいで、SUNのキャンパスがFacebook売りに出されるとは、本当に栄枯盛衰を感じてしまいます。インターネットもポータル時代から検索時代、さらにソーシャル時代やモバイル時代に変貌していっています。

ポータル時代から検索時代初期までのSUN Microsystemsの時代で、(通信プロトコルとしての)httpが基盤となっていて、今は(プロトコルという意味では)OpenGraph Protocolのが基盤となっています。流れるデータの質が大きく変わっているわけです。

JavaOne'99レポート:注目はJavaが実装されたiモード端末
インプレス社のInternetWatchサイトに当時のJavaOne取材記事が掲載されていました。
当時の最新ネタも「モバイル」だったんですね。iモード携帯にJavaのエンジンが搭載されたという事で大騒ぎ。今のガラパゴス騒ぎとは違って、世界最先端だったわけです。

今はFacebookのOpenGraph Protocolを使った、モバイルサービスや位置情報サービスが最先端なのですが、比較してもしょうがないですが、11年前にもiモードにJavaアプリが動くという事が最先端だったので、そういう意味では、常にウェブの最先端は「モバイル」なわけですね。

そう言えば、そのJavaOneカンファレンスのiモード携帯でJavaアプリが動いていて、すごい受けたネタが「釣り」ゲームでした。そう、今も‥‥

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iPhoneを時代遅れにする次世代端末 - Facebook Phoneのウワサ


噂のFacebookフォン、HTCから来月にも発表か?そのソーシャル機能を予測する
以前にも文句を書いたのだが、今(未だ)使っているiPhone 3Gが遅くてしょうがない。

毎週、リブートするとまぁまぁ使える状態でしのいでいるものの、なんだか古いPCを一生懸命使っている様で、ちょっと悲しい感じがしてしまう。

さて、いつもソーシャル系の情報源として読ませて頂いている、株式会社ループス・コミュニケーションズ代表取締役 斉藤氏のブログ「In the looop」に、Facebook Phoneのウワサについて書いてあった。

特にスゴイと思ったのは、「想定される機能」の箇所である。

多少の脚色とか、単なるウワサのまとめ、と読んでしまうと話が終わってしまうのだが、これが次世代端末の仕様だと言われると、その通りかも知れないと思ってしまうスゴイ内容だ。印象的な部分だけ引用させてもらうと‥‥


  • Facebookアカウントでアクセスする。つまり連絡先の選択は実名と顔写真で行う (直感的インターフェースとなり、電話番号やメールアドレスは重要ではなくなる)

  • コミュニケーション手段としては、電話、メール、SMS、VoIP通話、チャット、動画チャット、掲示版等が選択できる (従来の1対1コミュニケーションだけではなく、1対Mコミュニケーションができる機器になり、連絡効率が著しく向上する)

  • 写真や動画、近況アップデイト、場所情報がワンクリックで投稿される (友人たちと、容易に今をシェアすることができる)

  • あらゆるコンテンツにロケーション情報が付与できる (Facebook Placesが重要になり、クーポンなども容易に取得できる)

  • ファンページにも企業名でアクセスできるようになる (ファンページの重要性がさらに増す。スモールビジネスではホームページよりファンページ、という時代が来るだろう)

  • 将来的には、スケジュール機能も強化される (スケジュールやイベント情報もスマートフォンに集約される)

  • 将来的には、音楽クラウドサービスもバンドルされる (噂ではSpotifyがバンドルされる可能性がある。その場合、無料ないし定額であらゆる音楽がダウンロード不要で聴けるようになる)

  • これらの極めて重要な機能が、アプリをまたがずに、携帯電話の基本機能として提供される (すべての基本機能が、ワンクリックなどシンプルなUIで実装される)


噂のFacebookフォン、HTCから来月にも発表か?そのソーシャル機能を予測する

どうだろうか?これが次世代端末の仕様です。と言われて、確信的に納得してしまうのではないだろうか?

だが、本当にこれが実現されて、それを億単位の人達が何らかの方法で使う事になると、これは単なるスマートフォンの未来像とか、新機能というレベルの話ではなくなるのではないか‥‥

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CES2011のマーケティング新旧混在 - Marketing 2.0 と 3.0と



最近、Kindleアプリで電子書籍、特に英語版の原著を電車の中などで読んでいる。

これには、元々大した事がない英語力を少しでも向上させるという目的と、最新の情報や知見をなるべく早く知る、という2つの目的がある。

Kindleが日本語対応して取り寄せ可能にはなっているものの、そのうち日本で正式に売り出すのでは?と思って、Kindle本体は手に入れていない。

少々無謀かも知れないが、Philip Kotler氏の「Marketing 3.0: From Products to Customers to the Human Spirit」(以下、「Marketing 3.0」と略す)を1ヶ月程度かけ読んだ。

感想とかまとめとかは書いていないが、インターネット特にソーシャルメディアの発展により、マーケティングの状況は大きく変わった、という認識が前提である。

さて、そうした大きく変わった概念を何となく押さえて置きながら、徳力氏のCES2011のRevonoのレポートを見ると、その混在とコントラストが非常に面白い。


 ちなみに、そんなレノボのアプローチの象徴の一つかな、と思ったのがレノボは実はCESのメインエリアには全く出展せず、ホテルのレストランを貸し切ってそこで毎日のようにパーティーを開催していたこと。
 個人的にも感じたのが、CESのメイン展示場では、主役は当然製品自体の展示にあり、来場者が足を止めてくれるかどうかは製品や展示形式のインパクト次第ということ。
 それが、レノボのようなパーティー形式だと来場者はほかの来場者との会話を目的にきているため滞在時間も長くなります。当然、レノボの人と会話する機会があると会話もはずむし、長くなりやすいわけです。
<中略>
 おまけにパーティーの企画も、ある夜はマイクロソフトとタイアップで有名人の女性レーサーを呼んだり、別の夜はインテルとのタイアップでOK Goという有名なバンドを呼んだりと盛りだくさん。
<中略>
 もちろん、レストランの中ではレノボの製品の展示にも力を入れているのですが、それよりも参加者との会話や参加者同士の会話やネタづくりに力を入れているという意味では、全くツイッターとかFacebookを使っているわけではありませんが、これも一つの基本的なソーシャルなアプローチなんだろうな、と。
 そんなことをしみじみと感じてしまいました。
レノボのソーシャルメディアチームに学ぶ、企業の文化とソーシャルメディアとの相性の重要さ。

CES会場に来場する人は、ある意味でエンゲージリング出来ていない人がほとんど。展示内容などでも余程の事をしない限りは目立つ事はない。大抵の出展社は「そういうレベル」で終わっているのではないかなぁ。

それよりも、「これからソーシャルの時代を迎える時」には、お客を楽しませて、写真取らせて、笑わせて、企業自体に良いイメージを持たせる事がとても重要なのではないか、というPhilip Kotler氏の「Marketing 3.0」に書いてある大きなメッセージを感じました。

しかし、単純に「Marketing 3.0」の「手法」として捉えては、恐らくは寒い結果だったり、逆に炎上して終わったり、あまり良い結果にならないかも知れません。つまり、それが自然に出てくる企業文化とか姿勢になっていないと、看板だけ「Marketing 3.0」的な手法にしても、ロクな事がない気がします。

その企業文化とか姿勢やそうした変化って、実は一番伝えにくい/伝わりにくい内容です。だからこそ、「ナゼ?」と言わせる対話/会話をしないといけないわけです。(ブロガー相手ならなおさらですよね)

Renovoにおける、そうした企業姿勢には、なるほど‥と関心しました‥‥‥

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覆水盆に反らず - ネット上の失敗は事実を認めて謝るばかり‥


Sarah Palin Learns the Web Has No Undo Feature
ブログなどのWeb2.0ブームのお陰で、ネット上には求める情報は何でもある状態になってきた。それに伴って見る人も増え、そうしたスパイラルによってインターネット利用者は世界的に日々増え続けている。

企業や公人がネットを利用して、揚げ足を取られたり、ともすると炎上したりするケースも見受けられます。きっかけはそれほど大きな事ではない場合もあるでしょう。

今回、米国で議員の方が銃撃されたという不幸な出来事で、それを間接的に誘導したとされる、前アラスカ州知事Sarah Palin氏のキャンペーン画像が取りざたされています。(左にニュースサイトから持ってきて表示しています)

確かに州に「ライフルの照準のマーク」(に見える)画像を重ねています。まさかこれが不穏分子の心に火を付けて、銃撃に至ったとは思いも寄らなかったのでしょう。今はその画像を消しているそうです。

Sarah Palin氏自身は、「あれはライフルの照準ではなく、測量器の照準だ」と言っているらしいですが、客観的に言えば「恥の上塗り」に見えます。

話は戻って2つに触れたいと思います。1つはインターネット上で過ち/揚げ足取りにあった場合の対処方法です。様々なネット上のコンサルタントの方々がその方策をお持ちだと思いますが、私自身は意外に単純な考え方をするしかないと思っています。

インターネットは「覆水盆に反らず」メディアなので、以下の様な「一般的な対応」をするしかないと思っています。
例えば、事実かどうか調査し、事実であればそれを認め、非があれば謝罪する(非がなければそれを明確にする)、誤りの発生した経緯を公表し、何よりもこうした事を「素早く行う」事が大事だと思います。

その意味では(上記の)「あれはライフルの照準ではなく、測量器の照準だ」などと言うのは、やり方としてヘタな気がします。

もう1つは、これもテレビのインタビューから気がついた事で、私(個人かも知れませんが)がとても驚いた事がありました‥‥

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CityVillに大ハマリ - 1ヶ月半で1億ユーザ集める方法


How Zynga Makes Millions Off Its Blockbuster New Game CityVille
年をまたいで、1ヶ月も記事更新を怠ってしまいました。TwitterやFacebookでは少しばかり更新しているのですが、ブログはある程度まとまった時間が必要なので、ちょっと遠のいてしまいました。

ということで、今年もよろしくお願いします。

さて、このところCityVillに大ハマリです。CityVillとは、Zynga社が提供する、Facebook上のソーシャルゲームなのですが、あっと言う間の1ヶ月半で1億ユーザ近くのプレーヤーを集めています。

BusinessInsiderの記事にもあるように、これにハマっている人は、勿論Zyngaメソッドにハマってしまっているわけです。

そのZyngaメソッドについて、その記事では ちょっと分解して解説しています。ここでは私がハマる理由だと思う部分をピックアップしてみました。多少の重複性はご容赦を。

  1. 専属キャラがいて、最初に簡単な説明をしてくれる。
  2. 自分で名前を付けさせることで、愛着を持たせる
  3. 友人の贈り物が出来、贈り始めると受け取った方も贈り返さないと‥という心境になる
  4. 贈り物はCityVillをやってない人の勧誘にもなる
  5. 放っておくと畑が荒れたりしてロクな事がない=定期的にログインさせる
  6. 自分の街を作るためには友人を巻き込まないといけない
  7. ゲーム上の制限が少し足りないので、それを補うためにお金を使いたくなる
  8. 流れる音楽や各種のアニメーションが、ノンビリとゲームをさせる
  9. 友人の手助けが出来る
  10. 友人を手伝ったり、ヘルプを求めたり、様々な情報をタイムラインに載せる
  11. ちょっとしたイベントを常に仕掛ける

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出ると思った - 人間スキャン防止下着


空港のボディースキャナーからあなたの大切な部分を守る「プライベート」下着
ここ数年、空港には全然行っていないので、最新のセキュリティチェックの様子は分からない。

それでも、出張で米国内の国内線に乗ったり、国際線から乗り換えたりする時のセキュリティの厳しさはよく覚えている。

靴を脱ぐのは当たり前、ズボンのベルトをめくっておかないといけないとか、金属探知機の厳しさもあるが、とにかく「厳しい」という感じだった。




TSA(米国運輸保安局)の「ハダカ」ボディースキャナーに対する怒りの声が絶えない。バーチャル・ストリップ検査だとも言われている。自分の大切なプライベート部分を空港のTSA職員から守りたい人のために、クラウドソースによるオンライン小売サイトのBetabrandが、耐スキャナー下着「Privates」を売り出す。

<中略>

Russellは、スキャナーの専門技術を生かして耐スキャナー効果のあるプロトタイプを作ったと言っている。

空港のボディースキャナーからあなたの大切な部分を守る「プライベート」下着

人間スキャナーも新技術なら、それを防止する技術も新技術だろう。つまり、常に技術のせめぎ合いが起きている事からすると、当然のストーリーと言えるだろう。人間の歴史がそうした歴史の積み上げなので。

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イノベーションの逆ジレンマ - 電子書籍の先進事例に学ぶ


Amazonは今すぐKindleにページ番号を導入すべきだ
最近、英語の勉強という意味が大きいのだが、英語の原書をAmazonのKindleで読んでいる。

正確に書くと、「Kindleで読んでいる」は「iPhoneのKindleアプリで読んでいる」が正しい表現。米国のAmazonから購入したいと思っているのだが、日本国内での発売も近いというウワサもされている様なので、ちょっと待ち状態というのが本音である。

老眼の身としては、フォントサイズが変えられたり、場合によっては縦横を変えて読めたりと、非常に便利である。さらにAmazon.comで購入すると、Wispersyncと呼ばれる方法で、自動的に端末にダウンロードされる仕組みも斬新だ。

iPhoneで読んでいるのは、通勤車内では非常に便利で、本を読むよりはるかにコンパクトである。さらに何冊読もうと、机の上が本だらけになる事もないし、特に技術書なら、本に掲載されている内容を検索さえ出来る。

そういう意味では、電子書籍は最も使い勝手の良い「本」である。

さらに言うと、例えば読んでいる/読んだ本に関するコミュニティがあるとして、本にコメントを書くと、そのコミュニティと連携したとしよう。その場合、やはりどこにコメントを書いたのか?という意味では「ページ番号」が当然ながら重要だ。

少々前の記事だが、そこを指摘した記事があった。


しかしKindleにページ番号が振られてないというのはどうしても理解できない。なぜAmazonはページ番号のようなもっとも基本的な要素を無くしてしまうという暴挙に出たのか? ページ番号がないとどういうふうに不都合なのか説明しよう。ページ番号がないと出典の注がつけられない。これは特にアカデミズム市場では問題だ。

多くの読者は「なんだって? こいつはバカじゃないのか? Kindleにページ番号がないなんてはずはない」と思ったのではないだろうか。本の要素といえば、表紙、目次、本文、索引、ページ番号と決まっている。そのひとつを廃止できるはずがない…。しかし私は何ヶ月もKindle 2でページ番号を表示させる方法を人に聞いて回った。しかし誰も知らなかった。 この記事によると、大学向けのKindleにもページ番号はないようだ。

Amazonは今すぐKindleにページ番号を導入すべきだ

なぜページ番号がないのかという理由は、上記の引用記事の下に書いてあるのだが、システム的には非常に正しい意味でページ番号が表示出来ない。

しかし、数千年(本当か?)の本の歴史上、ページ番号が存在しない時代に突入したとしたら、我々は内容について話す時に、どうしたらいいのだろうか?これから新しい文化を作らないといけないのだろうか?それとも‥‥‥

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どこでもディズニーワールド - ファンを巻き込むロケーションサービス


夢の国”Disney” meets. ジオロケーションのスタートアップ”Gowalla”
以前の記事「やっとロケーションがくるかも − 2010年こそロケーション元年?」という記事の様にこれまでに何度も書いているぐらい、ロケーションビジネスは非常に有望だと思っている。

その一方で「ロケーションサービスのインセンティブは何か?」について、明快な答えが出ていないという事を「ロケーションに向けての数字が見えてきた - やっぱり2013年か?」に書いた。

しつこい話かも知れないが、ビジネスという観点からちょっと離れて、妄想も含めて書いてみたい。


Disney Gowalla Pageで他のユーザの回った経路をチェックできたり、今回のキャンペーンのために作ったディズニー専用の100以上あるバッチを獲得していく。バッチは年内にさらに100以上増やす予定。クリスマスシーズンに向けて企画してきたみたい。

夢の国Disney meets. ジオロケーションのスタートアップ Gowalla

「(ミッキーを始めとした)キャラクタのバッチだったらほしい」という人は結構多いのではないだろうか?

つまり、「ロケーションサービスのインセンティブは何か?」を考えた時に、ニッチかマスかという事を考えた上で、ニーズ=インセンティブと感じるものを設定しないといけないのだろう。最小公倍数的には「お金」だが、ここで「ミッキーのバッチ」は強力だ。

これはこれからのロケーションサービスの導入インセンティブの格好の事例になるだろう。バーチャルグッズでも欲しがる何か、が重要なインセンティブとなり、企業とユーザのWin-Winが図れる寸法だ。

ここからさらにバーチャルとリアルを融合させて、ロケーションをキーワードに妄想してみると‥‥

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尖閣諸島ビデオ問題と世論調査 - どちらも今に合ってないもの


政府と一体化して尖閣ビデオの“犯人探し”に奔走する、矜持なき日本の記者クラブメディアを嗤う
ノンフィクションなのではないか?と思うほど、何だか面白い展開になってしまった、尖閣諸島問題の記録ビデオ公開問題。

情報が漏れるというのも管理の甘さが追求されてしかるべきだが、その公開方法が「今風」だ。百聞は一見にしかず、とはよく言ったもので、海上保安庁の対応や中国漁船の反応などが「言い訳」なしで分かる。 これが公開されてしまって、中国政府もグゥの音も出ないのもよく分かる。

我慢とか譲歩をしていては、戦略的互恵関係維持のためには逆に良くない事も、今回の件から明白になったのではないだろうか?

さて、このブログは政治的なネタはあまり展開しない主義なので、このネタはここまでにして、むしろ海上保安庁職員の犯人報道が滑稽である、という話が面白かったので、そのネタに切り替えたい。

問題のビデオ映像がYouTubeにアップロードされた直後から、マスメディアのアップロードした「犯人探し」が始まった。NHKさえも「罪に問えるか?」とか、インターネットに対する時代遅れの認識とでも言うべき、「誰でも節度なく情報公開してしまう」といった解説をしていた。(11/10夜 ニュース9の解説より)

つまり、世の中の情報はメディアが伝えるのだからけしからん、とか、国民の知りたい事はYouTubeにアップロードした「犯人」である、とでも言いたげなのである。これでは中国の事は笑えない。

恐らく次に出てくるのが「緊急世論調査」であろう。内閣支持率などでよくテレビなどのマスメディアで報道されるアレである。何となく調査方式を紹介していたり
と、最もらしい感じで見てしまっていたが、何となく今に合っていないのである。


 そして、社会的な要因も世論調査自体を難しくしている。対面といっても防犯上の観点からそれは昼間に限られるだろう。そうなると回答者の年齢層や性別も限られてくるし、そもそも居留守を使う人も多くなっているという。

 その問題点を克服する上で行われている電話調査にも限界がやってきたようだ。いまや日本人の携帯電話使用率は、固定電話のそれをはるかに超えた。中には、携帯電話しかもたない若年層も増えている。そうした層の意思を反映させずに「世論」といえるのだろうか。

問題点だらけの「世論調査」という怪物が独り歩きする危険

番号はランダムに発生させるが、相手は「固定電話」なのである。選挙権は持っているが、固定電話は持っていない(持っていても使わない)人は大勢いるという実態を考えると、世論操作ではないか?と思うほど、調査対象が偏っている。

つまり、マスメディア(これを一般化していいかも分からないが)の伝える内容は、よ~く考えないと危険だという事だ。インターネットなら安心というつもりもないが、ナゼかメディア間の批判によるメディア間牽制も少ない現状では、ちょっとでも「本当かな?」と思う事が大事なのかも知れない。

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「ネットに負けた」 - 足元の危うい会社の負けゼリフとドラッカーのイノベーション


Blockbuster vs. Netflix
日本でもビデオレンタルは大手・中小・地元企業と多彩に展開されていると思う。私はほんのたまに借りる程度なので、たまに見たい時はレンタル店に行くのが面倒ですね。

この市場は、ほぼ全国をTSUTAYAさんとGEOさんが寡占している状況だと思いますが、そのビジネスモデルの本家である米国で、レンタルビデオ店が倒産したと騒ぎになっています。

その原因となっているのは(ライバル企業である)Netflix社がオンライン配信サービスを開始したから‥ネットに負けてBlockbusterは倒産したというのが定説になっている様です。

正直言って「言い訳だろうな~」と思っていました。

顧客ニーズや環境がどうなっているか常に目を向けていて、本当にお客様の役に立つ企業であり続けるための努力の先に、オンライン配信サービスや、その品質向上などがあるはずです。

つまり、ネット配信などのイノベーションは、本当にお客様の事を考えると出てくるはずのもので、時期こそ違え、両者の戦場はオンライン=つまりネットになると(勝手に)思っていました。

そうした「お客様の役に立つ企業」になるための活動の一端が、michikaifuさんのブログに書かれていました。(こうした情報は現地に住んでいないと分からないですよね)


何がすごいかというと、「地味で基礎的な部分へのこだわり」。ウェブサイトの作り方など、ある意味ではどうにでもできるのだが、自分の力が及びにくい割に、今でも大半の部分を占める「郵便での配送」がなにしろ早い。翌日にはほぼ必ず到着する。ユーザーには「前回送り返したDVDはいつ発送しましたか?」といったアンケートが頻繁に来るなど、物理的なロジスティクスに気を使っている様子がわかる。しかも、「

バルク郵送料金」は少し前に値上げされ、「これでネットフリックスもダメになるか?」などと言われたのを乗り切った。

[ネット][映画] NetflixとBlockbusterの間の「超えられない壁」


自社の足元がどうなのかを常に見続ける。そのために「地味で基礎的な部分へのこだわり」を続ける。これがイノベーションの原点だと、かのドラッカーも「イノベーションの機会となる7つの要因」として言っている

つまり、徹底的に「地味で基礎的な部分へのこだわり」を続ける事が、イノベーションの土壌となるという事なのだろう。

一応、このブログのタイトルもイノベーションを取り上げているので、過去記事にも沢山同じような事を書いてきたが、以前に取り上げたAmazon.com創始者のJeff Bezos氏の話が一番これに近いかも知れない。


企業は顧客中心というより、今や技術中心主義に陥っている。
<中略>
世界は変化し、かつて最先端だった技術も今や顧客にとって無用の技術になっている。「顧客が何を必要としているか」を問うところから始めることで、はるかに手堅い戦略になる。その後で技術的に不足している点を検討すればよい。

ベゾスに見る顧客志向とイノベーションの関係

ところで話を戻して、ドラッカーのイノベーション7つの要因でこの件を分析してみると‥‥‥

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